時をあらわすフランス語は、会話の時点によって異なります。
たとえば、『今』を時点とする「今日」「明日」「昨日」、
『ある時』を時点にする「その日」「前の日」「次の日」。
これらはフランス語で何というのでしょうか?
この記事では、フランス語で「時」をあらわす24個の単語の一覧表やカタカナ発音など詳しくご紹介します。
話者の視点にあわせた時の単語が分かるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
【一覧表まとめ】時をあらわすフランス語26選
はじめに、時をあらわすフラ章で語を一覧表でご紹介します。
※カタカナ読みや意味は、次の章で詳しく解説をしています。
「今」を時点とする場合 | 「その時」を時点とする場合 |
---|---|
Maintenant:今 Aujourd’hui:今日 Cette semaine:今週 | À ce moment-là:その時 Ce jour-là:その日 Cette semaine-là:その週 |
Hier:きのう Avent-hier:おととい | La veille:前の日 L’avant-veille:前々日 |
Demain:明日 Après-demain:あさって | Le lendemain:翌日 Le surlendemain:翌々日 |
La semaine dernière:先週 | La semaine précédente:前の週 |
La semaine prochaine:来週 | La semaine suivante:次の週 |
L’année dernière:去年 Il y a dix ans:10年前 | L’année précédente:前の年 Dix ans avant:(ある時点より)10年前 |
L’année prochaine:来年 Dans dix ans:10年後 | L’année suivante:次の年 Dix ans aprés:(ある時点より)10年後 |
話の時点が「今」と「その時」によって、時をあらわすことばが変わります。
たとえば、
- 今日の夕食はカレーです。
- その日の夕食はカレーでした。
- 来週はピクニックへ行きます。
- 次の週はピクニックへ行きます。
このように、同じニュアンスでも時点によって表現が異なり、フランス語も同様です。
次の章からは、一覧表でご紹介した単語をより詳しく解説していきたいと思います。
現在・過去・未来の「日」をあらわすフランス語
ここからは、カタカナ発音や単語の解説をご紹介します。
それでは、見ていきましょう。
「現在」のさまざまな言い方
「今」を時点に話す場合
「今」を時点に「現在」を表現することば、こちらです。
- Maintenant(マントナン):今
- Aujourd’hui(オジュルデュイ):今日
- Cette semaine(セット スメーヌ):今週
「Aujourd’hui」のスペルは間違えやすく「Aujourd hui」のように二語にはなりませんので、ご注意ください。
「Cette semaine」の直訳は「この週」なので、「今週」になります。
日本語訳にはどれも「今」が付くことから、時点が「今」であることが分かりますね。
「その時」を時点に話す場合
「その時」を時点に「現在」を表現する言い方は、こちらです。
- À ce moment-là(ア ス モマンラ):その時
- Ce jour-là(ス ジューラ):その日
- Cette semaine-là(セット スメーヌラ):その週
「À ce moment-là」の「moment」は英語と同じ単語で、「瞬間」「時」の意味になります。
「Ce jour-là」の「jour」は「日」、「Cette semaine-là」の「semaine」は「週」のフランス語です。
どの単語の語末にもついている「là」とは「その時点」を意味する副詞です。
そのため「その時」「その日」「その週」という言葉は、「その時点」を起点にしていることが分かります。
「過去の日」のさまざまな言い方
「今」を時点に話す場合
「今」を時点にした過去の日の言い方は、こちらです。
- Hier(イエー):きのう
- Avent-hier(アヴァンティエー):おととい
フランス語は語末の「R」の発音が弱いため、「Hier」の発音は「イエール」ではなく「イエー」のように聞こえます。
「Avent-hier」の発音は、単語と単語の繋がりでリエゾンするため「アヴォン イエー」ではなく「アヴォンティエー」となります。
「おととい」は、フランス語で「きのうの前」と表現するんですね。
ちなみに英語では「the day before yesterday」に該当します。
「その時」を時点に話す場合
「その時」を時点に過去の日をあらわす言い方は、こちらです。
- La veille(ラ ヴェイユ):前の日
- L’avant-veille(ラヴァンヴェイユ):前々日
「La veille」を直訳すると「その日の前」で、英語の「the day before」と同じ意味になります。
クリスマス前日のクリスマスイブは「La veille de Noël」(クリスマスの前の日、と言う意味)
お正月の前の日である大みそかは「La veille du jour de l’an」(お正月の前の日、と言う意味)と表現します。
そして、さらにさかのぼる「前々日」は「L’avant-veille」(前の前の日)と言います。
「未来の日」のさまざまな言い方
「今」を時点に話す場合
「今」を時点に「未来の日」をあらわす言い方は。こちらです。
- Demain(ドゥマン):明日
- Après-demain(アプレドゥマン):あさって
「demain」という単語は、日常生活でよく耳にします。
明日の朝は「demain matin(ドゥマン マタン)」
明日の夜は「demain soir(ドゥマン ソワー)」
別れ際によく耳にするフランス語のあいさつ「またあした!」という表現は「À demain(ア ドゥマン)」です。
「Après-demain」は「明日のあと」という意味で、英語の「the day after tomorrow」です。
「その時」を時点に話す場合
とある時を時点に「未来の日」を表現することばは、こちらです。
- Le lendemain(ル ロンドゥマン):翌日
- Le surlendemain(ル シューロンドゥマン):翌々日
「明日」をあらわす「Demain」の語頭に「len」がついたものが「lendemain(翌日)」。
さらに「sur」がついたものが「surlendemain(翌々日)」です。
どちらもひとつの単語になるため「sur len demain」とは書きません。スペルに注意にご注意ください。
過去・未来の「週」をあらわすフランス語
「過去の週」のさまざまな言い方
「今」を時点に話す場合
「今」を時点に過去の週を表現する言葉はこちらです。
- La semaine dernière(ラ スメーヌ デルニエー):先週
「La semaine」は「週」、「dernière」は「この前の」 となり、「この前の週」と直訳できます。
「dernière」は女性形です。男性名詞に用いる場合は「dernier」を使います。
>>「Le mois dernière(先月)」
「その時」を時点に話す場合
「前の~」と表現するには形容詞の「précédent」を用います。
- La semaine précédente(ラ スメーヌ プレセダーント):前の週
「La semaine」は女性名詞なので、形容詞も女性形の「précédente」になります。
「未来の週」のさまざまな言い方
「今」を時点に話す場合
「今」を時点に「未来の週」を表現することばは、こちらです。
- La semaine prochaine(ラ スメーヌ プロッシェンヌ):来週
「prochain」は形容詞で「この次の・今度の」という意味です。
男性形は「prochain」女性形は「prochaine」。
「来月」は「le mois prochain」「今度の夏」は「l’été prochain」というのですね。
「その時」を時点に話す場合
「その時」を時点に未来の週を表現するのは、こちらです。
- La semaine suivante(ラ スメーヌ シュイヴァント):次の週
「次の」という形容詞は「suivant」(女性形はsuivante)。
「次の月」は「le mois suivante」、「次の冬」は「l’hiver suivant」となります。
過去・未来の「年」をあらわすフランス語
「過去の年」のさまざまな言い方
「今」を時点に話す場合
過去の年を「今」の視点で話すことばは、こちらです。
- L’année dernière(ラネデルニー):去年
- Il y a dix ans(イリア ディゾン):10年前
「Il y a+時」で「~前」という意味になります。
今から「3日前」のことなら「il y a trois jours」
今から「1週間前」のことなら「il y a une semaine」と表現できます。
「Il y a」にはほかの意味もあり、人やものが「ある」「いる」と言う際にも用いられます。
>>Il y a beaucoup de gens:たくさんの人がいる
「その時」を時点に話す場合
とある時を基準に過去の年を表現することばは、こちらです。
- L’année précédente(ラネ プレセダン):前の年
- Dix ans avan(ディゾン アヴァン):(ある時点より)10年前に
「期間+avant」のフレーズで「ある時点より~前に」という意味になります。
たとえば、「ある時点より数日前」ならば「quelques jours avant」です。
「未来の年」のさまざまな言い方
「その時」を時点に話す場合
「今」から未来の年を表現することばは、こちらです。
- L’année prochaine(ラネ プロッシェンヌ):来年
- Dans dix ans(ダン ディゾン):10年後
前置詞の「Dans」は、時間をあらわす単語と用いた場合「~後に・~の間に」という意味になります。
たとえば、「5日後に」は「dans cinq jours」、「2週間後に」は「dans deux semaines」と表します。
「その時」を時点に話す場合
とある時を時点に、未来の年を表す言葉はこちらです。
- L’année suivante:次の年
- Dix ans aprés:(ある時点より)10年あとに
前置詞「aprés」は「~のあとで・~以後に・~後に」の意味があります。
「aprés dix ans」ではなく、「deix ans aprés」となる点に注意が必要です。
まとめ
この記事では、現在から過去までのさまざまなフランス語表現をご紹介しました。
話の時点が「今」なのか「ある時」なのかによって、用いる表現が異なります。
単語の意味やカタカナ発音も載せていますので、ぜひ覚える際の参考にしていただけたら嬉しいです。
最後に冒頭でご紹介した一覧表を、まとめてご紹介します。
「今」を時点とする場合 | 「その時」を時点とする場合 |
---|---|
Maintenant:今 Aujourd’hui:今日 Cette semaine:今週 | À ce moment-là:その時 Ce jour-là:その日 Cette semaine-là:その週 |
Hier:きのう Avent-hier:おととい | La veille:前の日 L’avant-veille:前々日 |
Demain:明日 Après-demain:あさって | Le lendemain:翌日 Le surlendemain:翌々日 |
La semaine dernière:先週 | La semaine précédente:前の週 |
La semaine prochaine:来週 | La semaine suivante:次の週 |
L’année dernière:去年 Il y a dix ans:10年前 | L’année précédente:前の年 Dix ans avant:(ある時点より)10年前 |
L’année prochaine:来年 Dans dix ans:10年後 | L’année suivante:次の年 Dix ans aprés:(ある時点より)10年後 |
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